キリスト教の葬儀に参列する際のマナー

キリスト教と仏教の葬儀での違いにおける注意点は、死に対する捉え方です。
仏教においての死は仏となるための修行への旅立ち。
葬儀はその旅立ちへの儀式であり、遺された者への導きと故人の冥福を祈ります。
キリスト教での死は天に召されることを言い、遺された者とは天国での再会までのつかの間の別れとなります。
ですがやはり別れは寂しいものですので、葬儀は遺族への慰めと励ましの会であり、祈りの対象は故人ではなく神様です。

どの宗教も宗派により解釈も手順も異なりますが、キリスト教の葬儀の大まかな流れは通夜（プロテスタントでは前夜）、当日とも、聖書朗読・説教・お祈り・讃美歌、他に献花などがあります。
式順や賛美歌の歌詞は当日に印刷したものをもらえるかと思います。

当日の服装は和・洋問わず喪服、またはダークな色の礼服を着用し、数珠は必要ありません。
香典の表書きでは、カトリックは「御ミサ料」、プロテスタントでは「御花料」、どちらか分からない場合は両者で使用可能な「御霊前」と記しましょう。
献花がある場合は、宗派により方法に違いがありますので、前の方に倣ってされることをお勧めします。
遺族の方に声を掛ける際は、上述したキリスト教葬儀の意味合いからも慰めや励ましの言葉を選んでください。

宗教の違いはあっても、実はそれほど大きな注意点はありません。
心配することなく故人への思いを胸にお別れをされてください。